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MM理論に再挑戦(その1)

証券アナリストの試験でMM理論というものが登場いたしますが、結局実務でどう生かされているのかよくわからないままで終わってしまったテーマのひとつです。
財務分析や経済のテキストにはこれでもかとばかり例題付きで登場してきておりましたが(苦笑)。数式では判るものの実務には今ひとつリンクしませんでした。
MM理論とは、米の経済学者モディリアーニとミラーが1958年に提唱した理論で、以下のような内容のものです。

第1命題 「企業の資金調達の方法と企業価値とは無関係である」
第2命題 「企業の利益配分と企業価値とは無関係である」

要するに、第1命題は資金調達を株式で行おうと負債で行おうと企業価値にはなんら影響を与えないということであり、第2命題は利益を配当に回そうと内部留保しようと企業価値にはなんら影響を与えないということです。
この理論はファイナンスの分野では非常に有名なもので、この理論発表以降はファイナンス論における研究の殆どがMM理論が現実にはなぜ成立しないかを解明するために行われてきたといっても過言ではないとのことです。
MM理論の背景にはやはりお馴染みの裁定取引の考え方があるようで、例えとして牛乳を生乳で販売した場合とクリームとスキムミルクに分解して販売した場合との比較が行われます。
どちらかが一方より高く売れるのならば、例えばクリームとスキムミルクに分解したほうが生乳で売る場合より高く売れるのであれば、牛乳を買ってクリームとスキムミルクに分解して売る人が多く現れてしまい、牛乳の値段が高くなって結局クリームとスキムミルクに分解して売っても生乳で売った場合と利益が同じになってしまうというわけです。
要するに、本来価値が同じであるべきものが異なる価格で売買されている場合裁定取引によって結局は同じ水準に収束してしまうということがこの理論の基本的な考え方となっているようです。
次回以降数回に分け、このMM理論についてもう少し詳細に説明していきたいと思います。

  • 2008年7月11日
  • 福田会計
  • カテゴリーファイナンスの眼
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