東京都千代田区の公認会計士事務所

福田尚之公認会計士事務所

ITとファイナンス技術を駆使し、より高次元の財務コンサルティングを目指します。

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  1. 2008年度夏場の株式公開企業は7月が1社、8月が4社
  2. 相続税の課税の見直しについて
  3. 平成20年度税制改正について
  4. 株式公開と反社会的勢力
  5. MM理論に再挑戦(その1)
  
過去記事一覧
  1. 2008年9月 (2)
  2. 2008年7月 (3)
福田尚之公認会計士事務所
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企業成長のための3つの眼

こちらのコラムでは会計・税務、株式公開、ファイナンスに関するお役立ち情報を随時発信していきます。

2008年度夏場の株式公開企業は7月が1社、8月が4社

2008年8月はIPO件数は4件となりました。4月から7月までが1件ずつであったので、日本版SOX法対応も少しずつ板につき始め、多少の明るさが見えてきているのでしょうか。9月も現段階で3社予定されているようですので今後の持ち直しを期待したいところですが、残り4ヶ月で20社程度が限界という予想もありますので、本年度は新規公開件数は合計50件前後になるのでしょうか・・・2007年度が121社ですから2年連続の大 幅減少です。株価のほうも芳しくなく、8月の新規上場会社に限って見れば不動産関係の新規上場会社はPER(株価収益率)が1.6倍、その他別業種の3社もPER5.4倍~16.6倍と非常に低い水準にとどまっております。新興市場ごとにPERを見ていきますと2008年は今までの実績で、東証マザーズは26.7倍、JASDAQは8.0倍、大証ヘラクレスで18.6倍になります。マザーズとヘラクレスでは今までPERがかなり乖離していたのですが、この数字を見る限りでは徐々に拮抗してきているようです。 この傾向が一過性のものなのか、今後継続していくのかのかどうかは定かではありませんが、興味深い現象と言えます。今後の公開準備会社の資本政策にも影響を与えそうです。

  • 2008年9月10日
  • 福田会計
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相続税の課税の見直しについて

中小企業事業承継円滑法(本年度10月より施行)による相続した自社株式の80%納税猶予制度の創設とともに、相続税の課税方式を現行の法定相続分課税方式から遺産取得課税方式に改めることが検討されています(現段階ではいつの相続より開始になるかは公表されておりません)。現行の法定相続分課税方式は、各人の課税価格を合計した相続財産総額をもとに、いったん法定相続分で相続税総額を算出後その総額を各相続人の実際の相続割合で按分して個々の負担額を決定するものです。遺産取得課税方式では個々の相続人が実際に相続した遺産に直接課税することになるため遺産分割の方法によっては相続税総額が大幅に変わるので、これを是正するため採用されたものです。
ではなぜ今遺産取得課税方式の導入が検討されているのかといいますと、現行の課税のままで自社株式に係る相続税の納税猶予制度を適用しますと、小規模宅地の特例同様事業承継相続人以外の相続人の相続税も軽減されてしまうことになるためです。
しかし遺産取得課税方式をそのまま適用するということは当然上記に述べた課税上の問題が発生することを意味しており、例えば法定相続人が兄と弟2人で、兄が全ての財産を相続した場合相続額が大幅に増えることになりかねません。よって、このような課税上の歪みを是正するため相続税の基礎控除の控除の仕方や額、及び相続税率も見直しが入る可能性が高いです。事業承継税制の抜本的改革により相続税も大幅に見直されることになるかもしれません。

  • 2008年9月10日
  • 福田会計
  • カテゴリー会計・税務の眼
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平成20年度税制改正について

今年は「ねじれ国会」のため、例年ですと前年度の12月に自民党より発表された大綱がそのまま承認されていたのですが、 今年の3月まで大きな修正が加えられることとなりました。

結果として平成16年度税制改正における「不動産譲渡損失(一定の居住用除く)の損益通算廃止」や、平成18年度税制改正における「特殊支配同族会社の業務主宰役員給与損金不算入」といった色々物議をかもしそうな改正はなく無難なレベルに収まった気がいたします。以下、概略を説明させていただきます。


(法人税制)
1.地域格差の解消(法人事業税の改正、地方法人特別税の創設)
①法人事業税の改正・・・  平成20年10月1日以後に開始する事業年度から、法人事業税(所得割及び収入割)の標準税率が改正されます(以前の約半分ほどの税率になります)。
地方法人特別税・譲与税の創設・・・税体系の抜本的対策が行われるまでの暫定措置と致しまして、法人事業税の一部を分離し、地方法人特別税及び地方法人特別譲与税を創設することにより、偏在性の小さい地方税体系の構築を進めます。 
2.研究開発税制の見直し
 現行の試験研究費の総額にかかる税額控除以外に、試験研究費を増加させた場合と売上高に占める試験研究費の割合が一定の水準を超える場合のいずれかを選択して適用できる税額控除制度が新たに創設されます。
3.情報基盤強化税制
情報基盤強化税制につきまして、部門間・企業間で分断されております情報システムを連携させるためのソフトウェアが対象に追加されることになります。また、中小企業に係る投資最低限度額が大幅に引き下げられます。

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  • 2008年7月25日
  • 福田会計
  • カテゴリー会計・税務の眼
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株式公開と反社会的勢力

いささか旧聞に属しますが、日本証券業協会では証券会社の審査項目を共通化するため協会の自主規制規則として「有価証券の引受等に関する規則」を平成19年9月30日に施行いたしました。そこでは、以下の点が共通審査項目として挙げられています。
1.公開適格性
(1)事業の適法性及び社会性
(2)会社の経営理念及び経営者の法令遵守
やリスク管理に対する意識
(3)反社会的勢力との関係の有無及び排除への仕組み
(4)上場するにあたっての市場の利用目的の健全性
2.企業経営の健全性と独立性
(1)関連当事者(公開前規制にて規定する人的関係会社含む)との取引の必然性、取引条件の妥当性
(2)親会社等など特定の者からの独立性
(3)関係会社(資本上位会社を除く)の管理状況と出資構成
3.事業継続体制
(1)企業活動における法令遵守の状況及びコンプライアンス体制の整備状況
(2)事業推進に必要な知的財産権の保護の状況、他社の権利侵害の状況
(3)事業継続に当たって重要な契約の締結状況、権利の確保の状況   
4.コーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の状況
(1)会社の機関設計の妥当性(会社規模、事業リスクへの対応力等)
(2)取締役・代表取締役・取締役会の責任遂行の状況(委員会設置会社の場合、代表取締役・執行役・執行役会等の責任遂行の状況等)及び内部監査機能の状況
(3)監査役・監査役会の責任遂行(委員会設置会社の場合、取締役会、3委員会の責任遂行の状況等)及び内部監査機能の状況
(4)内部管理体制(組織、社内規則、売上債権管理、予算管理、労務管理、システム管理等)の運用状況と牽制機能
5.財政状態及び経営成績
(1)財政状態の健全性と資金繰り状況
(2)財政状態及び経営成績の変動理由分析
6.業績の見通し
(1)利益計画の策定根拠の妥当性
(2)利益計画の進捗状況
(3)企業の成長性・安定性
(4)剰余金の配当に関する考え方
7.調達する資金の使途・売出しの目的
(1)調達する資金の使途(売出しの目的は当該売出しの目的)の妥当性(事業計画との整合等)
(2)調達する資金の使途の適切な開示
8.企業内容等の適正な開示
(1)法定開示制度及び適時開示制度への適応力
(2)「事業等のリスク」など企業情報等の開示内容の適正性・開示範囲の十分性・開示表現の妥当性
9.その他会員が必要と認める事項
特に公開適格性において、反社会的勢力との関係の有無ならず排除への仕組みの取組み方についてまで言及されている点が注目されます。それだけ今までのベンチャー企業と反社会的勢力との関わりが見過ごせなかったということでしょうが・・・しかし、これは難しい。どの程度のものが要求されているかどうかは文面からは判りかねますが、今まで上場したベンチャー企業で反社会的勢力と関わりのあった会社も第三者的立場にある監査法人監査や証券会社及び証券取引所の審査を経てきているわけですから(監査や審査前に全く無関係であったとは考えられませんので)、利害関係のない第三者の厳格なチェックでもなかなかわかりにくいものを、まして自己を律する観点からの仕組みとなると尚更大変に思えます。関連部署を設置するとか、組織的に対応することになるかと思いますが、やはり経営者の方の真摯な思いが一番重要なのではないかと思います。最後に正義が勝つ、といったところでしょうか。
これにつき、平成19年6月に政府の犯罪対策閣僚会議において「反社会的勢力による被害を防止するための指針」が発表されました。企業の内部統制に関わると思われる部分のみまとめてみますと
平時の対応
☆トップは社内外に反社会的勢力との関係断絶を宣言。取締役会にも報告する
☆反社会的勢力と知らずに関係を持った場合、疑いをもった時点で関係を解消する
☆契約書や取引関係に暴力団排除事項を導入する。自社株の取引状況も確認する
☆データベースを構築する
有事(不当要求を受けた場合)の対応
☆対応した社員は対応部署経由で取締役会に速やかに通報する
☆トップ以下組織全体で対応する。刑事告発も躊躇しない
☆不祥事を元に脅された場合、速やかに調査する。金銭などの要求は断り、不祥事は適切に開示する
参考になればと思います。
  • 2008年7月20日
  • 福田会計
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MM理論に再挑戦(その1)

証券アナリストの試験でMM理論というものが登場いたしますが、結局実務でどう生かされているのかよくわからないままで終わってしまったテーマのひとつです。
財務分析や経済のテキストにはこれでもかとばかり例題付きで登場してきておりましたが(苦笑)。数式では判るものの実務には今ひとつリンクしませんでした。
MM理論とは、米の経済学者モディリアーニとミラーが1958年に提唱した理論で、以下のような内容のものです。

第1命題 「企業の資金調達の方法と企業価値とは無関係である」
第2命題 「企業の利益配分と企業価値とは無関係である」

要するに、第1命題は資金調達を株式で行おうと負債で行おうと企業価値にはなんら影響を与えないということであり、第2命題は利益を配当に回そうと内部留保しようと企業価値にはなんら影響を与えないということです。
この理論はファイナンスの分野では非常に有名なもので、この理論発表以降はファイナンス論における研究の殆どがMM理論が現実にはなぜ成立しないかを解明するために行われてきたといっても過言ではないとのことです。
MM理論の背景にはやはりお馴染みの裁定取引の考え方があるようで、例えとして牛乳を生乳で販売した場合とクリームとスキムミルクに分解して販売した場合との比較が行われます。
どちらかが一方より高く売れるのならば、例えばクリームとスキムミルクに分解したほうが生乳で売る場合より高く売れるのであれば、牛乳を買ってクリームとスキムミルクに分解して売る人が多く現れてしまい、牛乳の値段が高くなって結局クリームとスキムミルクに分解して売っても生乳で売った場合と利益が同じになってしまうというわけです。
要するに、本来価値が同じであるべきものが異なる価格で売買されている場合裁定取引によって結局は同じ水準に収束してしまうということがこの理論の基本的な考え方となっているようです。
次回以降数回に分け、このMM理論についてもう少し詳細に説明していきたいと思います。

  • 2008年7月11日
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